採用専門サイトの社員紹介のページは、新卒採用においては重要なメッセージを伝えるページです。
採用サイトのコンテンツとして社員紹介ページを用意している企業も多く、色々な会社の採用サイトを見て、社員紹介のページは見慣れているという方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、人材採用をマーケティングの目線で見てみると何気なく見ていた採用サイトの戦略が見えてきます。
採用サイトは顧客ではなく、応募者を集めるための宣伝に使われるツールです。そして、売り出そうとしているのが自社の良さです。
自社の良さを戦略的に伝えるために工夫を凝らし、各コンテンツで効果的に自社のイメージやブランドのいいアピールができれば、企業に合った応募者を集めることができます。
「社員の声」は採用における究極のレビュー
株式会社スケッチ・オブ・デザインの代表が書いたコラムには、『社員紹介は究極の「利用者の声」である』との見出しがありました。
このコラムでは、例としてレストランを選ぶとき、口コミの情報を利用するときのことを上げていました。
一度も行ったことのないレストランを選ぶ際には、実際に行ったことのある人が書いたレビューや満足度が、自分もこのレストランに行ってみようかな、行ってみたいな、という顧客の意欲につながるのと同じように、自社に入社してみようかな、入社したいなと応募者が思ってくれるような口コミ、つまり、実際に入社した先輩方の声を特集して載せているのです。
商品を宣伝する広告を作ったり、サイトを作ったりする場合に、お客様の声を紹介するコーナーを設けることがよくあると思います。
しかし、同じ考え方で社員の紹介、社員の声を掲載することで、同じように求職者にも効果的に宣伝することができるというところが、おもしろい考え方ですね。
インタビュー社員の属性が求職者に与えるイメージ
また、社員の声というコンテンツを利用して宣伝する場合、その情報を提供するのが誰なのかということも重要なのだと言います。
社員の声を語っているのが女性ばかり、男性ばかりでは、社内の男女比のイメージに影響します。
情報を伝える人材に偏りがあると、その偏りが情報の一つとして認識されてしまう場合もあるということが考えられるでしょう。
また、逆に情報を提供する社員によっては、より効果的なイメージを与えることができるかもしれません。
例えば、業種別の社員の声を掲載する場合なら、仕事について先輩社員たちが感じているつらさ・やりがいなど、具体的なイメージを伝えることができます。
また、就職してから新人として頑張ってきた新人社員たちの声を掲載すれば、自分と年齢の近い社員のリアルな意見から入社後のイメージをリアルに想像することができるのではないでしょうか。